FC2ブログ

3916時間目 ~一般更新~

次の漢字の読みを記せ。SET-A-は意味も記せ。

SET-A-

Ⅰ 陪星

Ⅱ 籍甚

Ⅲ 鉢盂巾

Ⅳ 納戸色

SET-B-

Ⅰ 紅灯緑酒

Ⅱ 依倣

Ⅲ 打攪

Ⅳ 覆虧

SET-C-

Ⅰ 屐を著けて山に登る

Ⅱ 死を家に賜う

Ⅲ 沛焉

Ⅳ 𣫬る

特別問題A~数学~

x,yは3つの不等式x>2、y≧x/(x-2)、x+y≦6を満たすとき、3x+2yの最大値は[あ]であり、最小値は[い]である。 [慶応大]

特別問題B~数学~

f(x)=x3+17とする。2以上の任意の自然数の各各に対してf(x)が3nで割り切れ、3n+1では割り切れないような自然数xが存在することを証明せよ。

特別問題C~法学~

控訴に関する次の1から5までの各記述のうち、判例の趣旨に照らして正しいものを2個選びなさい。

1. 控訴審において訴えの交換的変更がされた場合において、変更後の訴えに対する控訴裁判所の判断の内容が第一審判決の主文と同じものとなるときは、控訴裁判所は、控訴を棄却するとの判決をしなければならない。
2. XのYに対する貸金返済請求訴訟において、Yが弁済の主張と共に予備的に相殺の主張をしたところ、第一審裁判所が、貸金債権が相殺ににより消滅しているとしてXの請求を棄却するとの判決をした場合に、Yは、第一審判決を不服として控訴することはできない。
3. XがYに対して選択的に債務不履行または不法行為に基づく損害賠償を求める訴えを提起したところ、第一審裁判所は、不法行為に基づく損害賠償請求の一部を容認し、その余は請求を棄却するとの判決をした。これに対し、Yが控訴したが、Xは控訴と付帯控訴をしなかった場合において、控訴裁判所が不法行為に基づく損害賠償請求の全部を棄却すべきと判断したときは、控訴裁判所は、債務不履行に基づく損害賠償請求権の有無について判断するまでもなく、第一審判決を取り消してXの請求をいずれも棄却するとの判決をすることができる。
4. XがY1とY2を共同被告として、Y1に対して貸金の返還を求める訴えを、Y2に対しては保証債務の履行を求めるうっ滞をそれぞれ提起したところ、第一審裁判所は、Y1に対する請求を容認し、Y2に対する請求を棄却する判決をした。この場合において、Xのみが控訴したときは、第一審判決のうちY1に対する請求に関する部分については、移審の効果は生じない。
5. 亡Aの配偶者Xが子であるY及びZを共同被告してYがAの相続人の地位を有しないことの確認を求める訴えを提起したところ、第一審裁判所が、Xの請求のうち、Yに対する請求が容認し、Zに対する請求を棄却するとの判決をした場合においても、Yのみが控訴をし、Xが控訴または附帯控訴をしていないときであっても、控訴裁判所は、合一確定に必要な限度で、第一審判決のうちZに関する部分をZに不利益に変更することができる。 
[司法予備試験]


3916時間目模範解答

SET-A-

Ⅰ 陪星・・・ばいせい
意味:従う星の意で、衛星のこと。

Ⅱ 籍甚・・・せきじん
意味:しきりに評判されること。評判が高いこと。名声が非常に世に広がること。

Ⅲ 鉢盂巾・・・ほいきん
意味:僧侶が鉢をおおったり、食卓を拭いたりするのに用いる布。

Ⅳ 納戸色・・・なんどいろ
意味:鼠色がかかった藍色。

SET-B-

Ⅰ 紅灯緑酒・・・こうとうりょくしゅ
意味:歓楽街・繁華街の華やかなことの形容。また、歓楽と飽食の享楽生活のたとえ。

Ⅱ 依倣・・・いほう
意味:よりならうこと。まねをすること。

Ⅲ 打攪・・・だかく
意味:かき乱すこと。また、乱れること。

Ⅳ 覆虧・・・ふくき
意味:くつがえしてこわすこと。

SET-C-

Ⅰ 屐を著けて山に登る・・・げき(を)つ(けて)やま(に)のぼ(る)
意味:下駄をはいて山に登る。危険を平気で犯すたとえ。

Ⅱ 死を家に賜う・・・し(を)いえ(に)たま(う)
意味:その人の家で自殺するように命じる。

Ⅲ 沛焉・・・はいえん
意味
①:多いさま。
②:非常に怒るさま。怒って余りあるさま。

Ⅳ 𣫬る・・・こうむ(る)
意味
①:他人から、行為や恩恵などを受ける。
②:災いなどを身に受ける。
③:頭からかぶる。

特別問題A~数学~

x>2、y≧x/(x-2)=1+2/(x-2) y=x/(x-2)とx+y≦6からx+x/(x-2)=6、x2-7x+12=0、(x-3)(x-4)=0
したがって交点は(3,3),(4,2) 3x+2y=kとおくと、y=-3x/2+k/2より傾き-3/2の直線だから、求める最大値は(x,y)=(4,2)のとき3・4+2・2=16
またy=x/(x-2)=1+2/(x-2)のとき、y'=-2/(x-2)2 -2/(x-2)2=-3/2 (3≦x≦4)のとき、x=2+2/√3 よって求める最小値は(x,y)=(2+2/√3,1+√3)のときで 3(2+2/√3)+2(1+√3)=8+4√3

あ:16 い:8+4√3

特別問題B~数学~

数学的帰納法によって示す。a|bはaはbを割り切れることを示す。
まずn=2に対してはx=1とすると32|(13+17)であり、33∤(13+17)だから条件を満たす自然数x=1が存在する。
n≧2に対して3n|(x3+17)かつ3n+1∤(x3+17)となる自然数xが存在すると仮定する。もし3|xであるとすると3n|(x3+17)より3|17となり矛盾する。
よってxは3で割り切れない。したがって、x2を3で割った余りは1である。x3+17=3n(3m+r) 但しrは1か2とすると
(x+3n-1s)3+17=3n(r+sx2)+3n+1m+32n-1s2x+33n-3s3である。ここでn≧2より2n-1>nかつ3n-3>nである。よってs=3-rと選べば
r+sx2=r+(3-r)x2=r+3x2-rx2=r(x2-1)+3x2は3で割り切れ、y=x+3n-1sに対して3n+1|(y3+17)となる。3n+2∤(y3+17)ならばこのyをxとすればよい。
一方、y3=3n+1m'のとき、(y+3ns')3+17=3n+1(s'y2)+3n+2m'+32n+1(s')2y+33n(s')3であるが、n≧2より2n+1>n+1かつ3n>n+1であるからs'を1と選べばy2は3で割り切れないのでz=y+3nに対して3n+1|(z3+17)かつ3n+2∤(z3+17)となる。
数学的帰納法により証明が完結した。

特別問題C~法学~

4,5

1:訴えの交換的変更とは、旧請求に変えて新請求(新訴)についての審判の実を申し立てる場合をいう。但し新訴に対する原審の結論が請求の棄却であって第一審判決の主文の文言と合致する場合でも控訴棄却の判決をなすべきものではなく、新訴のについての棄却をなすべきものである(最高裁昭31.12.30)としている。
2:相殺の抗弁が認められた場合事実上の敗訴とみなされることが多い。
3:判例は「原告が構成給と乙請求と選択的併合として申し立てている場合、原告の意志は、一つの申立が容認されればほかの申立はこれを撤回するが、一つの申立が棄却されるときはほかの申立についても審判を求める者は明らかであって・・・・中略・・・乙請求を全部理由がないと判断すべき時に至って初めて原告の請求を全部棄却しうる」としている。
4:通常共同訴訟において移審する場合は共同訴訟人独立の原則より正しい。
5:(最判平22.3.16/H22重判[5])は本肢の同様の事案において「原告甲の被告乙及び丙に対して・・・中略・・・上訴審は、甲が上訴または附帯上訴をしないときであっても、合一確定に必要な限度で、上記判決のうち丙に関する部分を、丙に不利益に変更することができる」としている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

3917時間目 ~漢検一級~

3915時間目 ~一般更新~