ここからは俺の自作ではなくなります。(30回まで)
少し書き取りのヒントが短い気がしますが・・・
(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。
1. 寨外から銃撃される。
2. 光を放つ髻珠が目立つ。
3. 飴漿を鼈甲色になるまで炙る。
4. 寺で鉢盂を洗う。
5. 耆年になり散歩を趣味にする。
6. 今回の大会の期間は浹日だ。
7. 火にかけた羹粥を食す。
8. 物を入れる箱筥を作る。
9. 儂家を人を招待する。
10. 国王の嬖色は女優である。
11. 猫背が続き、傴身と診断される。
12. 彼が揀選する権利を持っている。
13. 机に齎用を入れる。
14. 炒米を購入する。
15. 祟兆の予感は大体当たる。
16. 皺月の写真が飾られている。
17. 牽牛花が蓑蓑としている。
18. 敵国の圻内に侵入する。
19. 休日は祁祁として過ごす。
20. 人を殄戮した戦争が起こる。
21. 腰に紳を巻いている。
22. これに賢るものはない。
23. 螈の飼養に勤しむ。
24. 艚を使って渡る。
25. 厲いの少ない地域だ。
26. 綟の草が生い茂っている。
27. 皁を拾う季節が来た。
28. 酥の産業には農家がたくさん必要である。
29. 水辺で泳ぐ黽の大群に遭遇した。
30. 黎の件に対応する必要がある。
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19,20は国字でかけ。
1. パンを焼く。
2. 書物にカオウする。
3. ワガンセをもって徳を積む。
4. フンリャクは凶悪な事件として捜査された。
5. 反社会勢力はレッキとした犯罪である。
6. レッキを使って生活をする。
7. 尊いゲを人に送ります。
8. フトのプリンターが販売された。
9. ハツエから幹までつながった木。
10. ニクゼンが大きい鳥が観測された。
11. ナツブシに罹った子供を治療する。
12. チョウキの姿勢をとる。
13. チョウキの空を撮影する。
14. 作業をチョウキする。
15. シャビは身を滅ぼす行為だ。
16. 彼は我が軍のシメイとなった。
17. 毎日の生活で必ずコウショウする。
18. 彼女の成績は飛びぬけてケツケツとしている。
19. イスカの嘴の食い違い。
20. 墓前にシキミを供える。
(三)次の1~5の意味を的確に表す語を、下の「 」から選び、漢字で記せ。
1. 知恵の環。
2. 相撲の技。
3. めでたき日。
4. 50歳のこと。
5. にっこりほほえむ。
「かいぎゃく・がいねん・かじつ・かんじ・きゅうかんれん・ちてんめい・ていぎ・れいしん」
(四)次の四字熟語について問1と問2に答えよ。
問1 次の四字熟語の( )に入る適切な語を下の「 」から選び漢字二字で記せ。
1 ( )湛碧
2 ( )爛熟
3 ( )黄旗
4 ( )温恕
5 ( )玲瓏
6 鳳凰( )
7 三豕( )
8 仏足( )
9 秀麗( )
10 枕冷( )
「うひ・きんかん・こうけつ・こんか・しょうえい・せいがい・せきか・ていこう・とか・りゅうかん」
問2 次の11~15の解説・意味に当てはまる四字熟語を下の「 」から選び、その傍線部分だけの読みを平仮名で記せ。
11 主君への忠義を貫く。
12 世の人々を迷いから救う心。
13 悪事を戒める言葉。
14 順序が乱れること。
15 風流に親しむ人。
「乱離骨灰・文人墨客・楽羊啜子・俚言俗語・事序繽紛・諸悪莫作・老驥伏櫪・度衆生心」
(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。
1 天名精
2 落霜紅
3 白花菜
4 紫荊
5 加州
6 竜葵
7 大角菜
8 天麻裏
9 半辺蓮
10 粟米草
(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送り仮名に注意して)ひらがなで記せ。
1 聚訴 - 聚え
2 殪斃 - 殪める
3 藐焉 - 藐む
4 蠖蠖 - 蠖く
5 燔炙 - 炙る
(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の「 」の中から選び、漢字で記せ。「 」の中の語は一度だけ使うこと。
1 有彩色
2 薄幸
3 族人
4 博奕
5 遅滞
6 真四角
7 刑罪
8 七夕
9 慫慂
10 先妻
「きし・きせつ・くほう・げんぱい・しそ・しょくえん・はんき・ひょうしつ・ほぎ・もうぼく」
(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。
1 喪なくして感めば、憂い必ずアたる。
2 天にケンドウあり。
3 南山の寿の如く、カけず崩れず。
4 行き邁くことビビたり、中心揺揺れたり。
5 アトを滅ぼせんとして雪中を走る。
6 宵の虫のメイショクに赴くが猶し。
7 ショウショウ九成すれば鳳凰来儀す。
8 百尺の室はトツゲキの烟を以て焚く。
9 済々たる多士、文の徳をトる。
10 アイコとして時雨の如し。
(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。
四階の屋根裏には、エリスはまだ寝ねずと覚ぼしく、(1)ケイゼンたる一星の火、暗き空にすかせば、明かに見ゆるが、降りしきる鷺の如き雪片に、(ア)乍ち掩はれ、乍ちまた顕れて、風に弄ばるるに似たり。戸口に入りしより疲を覚えて、身の節の痛み堪へ難ければ、這ふ如くに梯を登りつ。(2)クリヤを過ぎ、室の戸を開きて入りしに、机に倚りて(3)ムツキ縫ひたりしエリスは振り返へりて、「あ」と叫びぬ。「いかにかし玉ひし。おん身の姿は。」
驚きしも(イ)宜なりけり、(4)ソウゼンとして死人に等しき我面色、帽をばいつの間にか失ひ、髪は蓬ろと乱れて、幾度か道にて(ウ)跌き倒れしことなれば、衣は泥まじりの雪に汙れ、処々は裂けたれば。
余は答へんとすれど声出でず、膝の頻りに戦かれて立つに堪へねば、椅子を握まんとせしまでは覚えしが、その儘に地に倒れぬ。
人事を知る程になりしは数週の後なりき。熱(エ)劇しくて(オ)譫語のみ言ひしを、エリスが慇にみとる程に、或日相沢は尋ね来て、余がかれに隠したる(5)テンマツを審らに知りて、大臣には病の事のみ告げ、よきやうに繕ひ置きしなり。余は始めて、病牀に侍するエリスを見て、その変りたる姿に驚きぬ。彼はこの数週の内にいたく痩せて、血走りし目は窪み、灰色の頬は落ちたり。相沢の助にて日々の生計には窮せざりしが、此恩人は彼を精神的に殺ししなり。
後に聞けば彼は相沢に逢ひしとき、余が相沢に与へし約束を聞き、またかの夕べ大臣に聞え上げし(6)イチダクを知り、俄にはかに座より躍り上がり、面色さながら土の如く、「我豊太郎ぬし、かくまでに我をば欺き玉ひしか」と叫び、その場に(カ)僵れぬ。
(森鴎外『舞姫』)
砂山を細く開いた、両方の裾が向いあって、あたかも二頭の恐しき獣の(キ)踞ったような、もうちっとで荒海へ出ようとする、路の傍に、崖に添うて、一軒漁師の小家がある。
崖はそもそも波というものの世を打ちはじめた昔から、がッきと(ク)鉄の楯を支いて、幾億尋とも限り知られぬ、潮の陣を防ぎ止めて、崩れかかる雪のごとく(ケ)鎬を削る頼母しさ。砂山に生え交る、茅、(7)ススキはやがて散り、はた年ごとに枯れ果てても、千代万代の末かけて、(8)イワオは松の緑にして、霜にも色は変えないのである。
さればこそ、松五郎。我が勇しき船頭は、波打際の崖をたよりに、お浪という、その美しき恋女房と、愛らしき乳児を残して、日ごとに、件の門の前なる細路へ、衝とその後姿、相対える猛獣の間に突立つよと見れば、直ちに海原に潜るよう、砂山を下りて浜に出て、たちまち荒海を漕ぎ分けて、飛ぶ鴎よりなお高く、見果てぬ雲に隠るるので。
留守はただ磯吹く風に藻屑の匂いの、(9)タスキかけたる(コ)腕に染むが、浜百合の薫より、空燻より、女房には一際床しく、小児を抱いたり、(10)ホオズりしたり、子守唄うとうたり、つづれさしたり、はりものしたり、松葉で乾物をあぶりもして、寂しく今日を送る習い。
(泉鏡花『海異記』)
模範解答
(一)
1:さいがい
2:けいしゅ
3:いしょう
4:はつう
5:きねん
6:しょうじつ
7:こうしゅく
8:そうきょ
9:どうか
10:へいしょく
11:うしん
12:かんせん
13:しよう
14:しょうべい
15:すいちょう
16:しゅうげつ
17:さいさい
18:きない
19:きき
20:てんりく
21:おおおび
22:まさ
23:なつご
24:こぶね
25:わざわ
26:もえぎいろ
27:どんぐり
28:ちちしる
29:おおがえる
30:もろもろ
管理人コメント:おそらく漢検要覧にはすべて載っているが、2版漢検辞典に載ってないもの(チェックする時間はなかった)は出題されるかは不明。要覧も更新したらいいのだが・・・
(二)
1:麺麭、麺包
2:花押・華押
3:和顔施
4:焚掠
5:歴
6:礫器
7:偈
8:浮屠・浮図
9:極枝
10:肉髯
11:夏沸瘡
12:長跪
13:朝暉
14:肇基
15:奢靡
16:尸盟
17:交睫
18:孑孑
19:鶍
20:梻
管理人コメント:16(シメイ)は別解がいくらでも作れる(司盟など)。はつえなど、いくつか難しい所が散見される。
(三)
1:九環連
2:觝戯
3:霊辰
4:艾年
5:莞爾
管理人コメント:2は字通からなのだろうか。抵戯でもよいらしい。
(四)
ア:渟膏
イ:滾瓜
ウ:青蓋
エ:劉寛
オ:晶瑩
カ:于飛
キ:渡河
ク:石歌
ケ:皎潔
コ:衾寒
11:てっし
12:じょうしん
13:まくさ
14:ひんぷん
15:ぼっかく
管理人コメント:ある程度前回試験とかぶったのが見られるが遅れたせいか・・・
(五)
1:やぶたばこ
2:うめもどき
3:ふうちょうそう
4:はなずおう
5:カリフォルニア
6:うみほおずき
7:いささぐさ
8:あじさい
9:みぞかくし
10:ざくろそう
(六)
ア:しゅうそう-たくわ
イ:えいへい -うず
ウ:ばくえん -さげす
エ:かくかく -しりぞ
オ:はんせき -あぶ
管理人コメント:代理公開の人にしてはおとなしい出題である。
(七)
1:緇素
2:繁禧
3:羇子
4:蒲戯
5:剽疾
6:矩方
7:網墨
8:綺節
9:食閻
10:原配
(八)
1:讎
2:顕道
3:騫
4:靡靡
5:迹
6:明燭
7:簫韶
8:突隙
9:秉
10:曖子
(九)
1:烱然
2:庖厨
3:襁褓
4:蒼然
5:顛末
6:一諾
7:芒
8:巌
9:襷
10:頬摺
ア:たちま
イ:むべ
ウ:つまず
エ:はげ
オ:うわごと
カ:たお
キ:うずくま
ク:うわごと
ケ:しのぎ
コ:かいな
管理人コメント:ことわざ・文章題そのまま持ってきているが、格言や名言、文章題ではその意味が通れば正解とされることが多い(讐→当、かいな→うで でも〇)。
今回は体調不良とPC不調の連続で別解は公開してないがそこは問い合わせなり自己採点してほしい。