2294時間目 ~漢検一級~
次の問いに答えよ。
漢検一級配当読み
次の漢字の読みを記せ。
Ⅰ 聳惑
Ⅱ 牆面
Ⅲ 燮伐
Ⅳ 胙土
音読み・語義訓読み
次の熟語の音読みとそれに適する訓読みを記せ。
Ⅰ 斬截-截る
Ⅱ 爛額-爛れる
Ⅲ 翩乎-翩る
当て字・熟字訓
次の当て字・熟字訓の読みを記せ。
Ⅰ 賤稲
Ⅱ 水竜骨
Ⅲ 淡菜
特別問題A~数学~
一辺の長さが3の正三角形ABCを底面とする四面体PABCを考える。PA=PB=PC=2とする。
(1) 四面体PABCの体積を求めよ。
(2) 辺AB上の点Eと辺AC上の点FがAE=AF、cos∠EPF=4/5を満たすとき、長さAEを求めよ。 [北海道大]
特別問題B~化学~
蛍光X線分析法について、下記の質問に答えよ。
(1) Moseleyの法則とは何か。
(2) 蛍光X線分析法の原理を述べなさい。
(3) X線の分光はどのような方法によって行われるか。
(4) 吸収端および特性X線とは何か説明しなさい。また、同一元素について両者の値はどのような関係にあるか。 [早稲田大学院]
2294時間目模範解答
漢検一級配当読み
Ⅰ 聳惑・・・しょうわく
意味:おそれ惑う。
Ⅱ 牆面・・・しょうめん
意味:土塀に向かって立つ。無学をそしる語。
Ⅲ 燮伐・・・しょうばつ
意味:和らげ伐つ。
Ⅳ 胙土・・・そど
意味:報償として土田を与える。
音読み・語義訓読み
Ⅰ 斬截-截る・・・ざんせつ-き(る)
意味:首を切り、手足を断ち切る。
Ⅱ 爛額-爛れる・・・らんがく-ただ(れる)
意味:ひたいを焼けただらす。頭を悩ませる。
Ⅲ 翩乎-翩る・・・へんこ-ひるがえ(る)
意味:ふわふわと飛びあがるさま。ひらひらと翻るさま。
当て字・熟字訓
Ⅰ 賤稲・・・しとで
稲の切り株から出た芽。
Ⅱ 水竜骨・・・うらぼし[植]
シダ植物門に含まれる科の一つ。
Ⅲ 淡菜・・・いがい[動]
軟体動物門二枚貝綱イガイ科の二枚貝。
特別問題A~数学~
(1) 立体の対称性により、Pから底面ABCに下した垂線の足Hは、△ABCの重心である。BCの中点をMとすると
AH=2/3AM=2/3・3/2・√3=√3、PH=√{22-(√3)2}=1となるから体積Vは
V=△ABC×PH×1/3=1/2・32・√3/2×1×1/3=3√3/4
(2) ABの中点をNとすると、cos∠PAE=AN/PA=3/2・1/2=3/4
よって、AE=AF=EF=xとすると、余弦定理からPE2=PF2=22+x2-2・2・x・3/4=x2-3x+4
再び△PEFに余弦定理を用いてx2=2(x2-3x+4)-2(x2-3x+4)・4/5
3x2+6x-8=0 x>0よりAE=x=(√33-3)/3
特別問題B~化学~
(1) Moseleyが実験的に発見した、特性X線の波長λと原子番号Zの関係を示す次式をMoseleyの法則という。
1/√λ=k(Z-s)
k,sは特性X線の各系列に固有の定数であり、kα系列ではk=2868m-1/2、s=1 Lα系列ではk=1237m-1/2、s=7,43
(2) 物質に短い波長のX線のことを蛍光X線といい、これを用いる分析法を蛍光X線分析という。(1)の法則を用いて蛍光X線の波長から定性分析ができ、その強度から定量分析ができる。
(3) (A)波長分散方式:面間隔がわかっている単結晶にX線をあてると、フラッグの条件を満たした波長のX線を取り出すことができる。
(B)エネルギー分散方式:X線を直接半導体検出器を導入するとX線のエネルギーに比例した電圧を持ったパルスが発生する。これを増幅後、マルチチャンネル波高分析計でエネルギー選別をする。
(4) X線の波長を連続的に短くしていくと、X線の吸収率が減少していく。しかしある波長になると、内殻のK殻軌道やL殻軌道の電子をたたき出すエネルギーとなるので吸収率が急激に増加する。これをX線吸収端という。高エネルギーの電子線を照射すると、構成原子の内殻電子が電離放出されて空孔に外殻電子が遷移して二つの準位間のエネルギーに等しいエネルギーのX線が放出される。これを特性X線という。
X線吸収端では、内殻電子が連続帯に励起されるのに対し、特性X線は、離散準位間の遷移である。したがって、吸収端の波長のほうが特性X線の波長より短い。
例えばCuについて、特性X線のkα1=1.541、kα2=1.554、kβ=1.392Åに対し、K吸収端は1.381Å