2174時間目 ~漢検一級~
次の問いに答えよ。
漢検一級配当読み
次の漢字の読みを記せ。
Ⅰ 紺轅
Ⅱ 莱孱
Ⅲ 萍泛
Ⅳ 閔凶
音読み・語義訓読み
次の熟語の音読みとそれに適する訓読みを記せ。
Ⅰ 緇涅-緇い
Ⅱ 遨嬉-遨ぶ
Ⅲ 遮遏-遏める
当て字・熟字訓
次の当て字・熟字訓の読みを記せ。
Ⅰ 貫木
Ⅱ 池溝
Ⅲ 蚕繭草
特別問題A~物理~
なめらかに動く軽いピストンが付いた容器Aと容積V0の容器Bがコックのついた細管でつながれている。容器と器材はすべて断熱性であり、細管の体積は無視できる。気体定数をRとする。
(1) 最初、コックは閉じられていて、容器Aには物質量nの単原子分子気体が2V0、絶対温度T0の状態で封じ込められていた。容器B内は真空であった。このとき
(a) 容器A内の気体の圧力p0をn,R,T0,V0を用いて表せ。
(b) 容器A内の気体の内部エネルギーをP0,V0を用いて表せ。
(2) (1)の状態から容器Aのピストンを手で十分にゆっくりと動かし、気体の体積をV0にしたところ、圧力はp1になった。この過程では圧力pと体積Vとの間にpV5/3=一定という関係が成り立っていた。
(a) 容器A内の気体の圧力p1をp0を用いて表せ。
(b) 手がした仕事をp0,p1,V0を用いて表せ。
(3) (2)の状態からコックを開いてしばらくすると、容器A,B全体に気体が広がり平衡状態となった。
(a) この過程での気体の内部エネルギーの変化量を求めよ。
(b) 容器内の気体の圧力をp1を用いて表せ。 [神奈川大]
特別問題B~数学~
空間において、点A(1,2,-2)を通り、ベクトルa(1,2,-2)に垂直な平面をαとし、点B(2,1,-1)を通り、ベクトルb(2,1,-1)に垂直な平面をβとする。平面αとβの交点をlとする。
(1) 直線lの方向ベクトルで、大きさが1のものを求めよ。
(2) 原点と直線lの距離を求めよ。 [金沢大]
2174時間目模範解答
漢検一級配当読み
Ⅰ 紺轅・・・こんえん
意味:車の紺色のながえ。
Ⅱ 莱孱・・・らいせん
意味:身分が低く、体の弱いこと。
Ⅲ 萍泛・・・へいはん
意味:浮草のように、あちこちにさすらう。
Ⅳ 閔凶・・・びんきょう
意味:父母に死別する不幸。
音読み・語義訓読み
Ⅰ 緇涅-緇い・・・しでつ-くろ(い)
意味:黒色に染まること。
Ⅱ 遨嬉-遨ぶ・・・ごうき-あそ(ぶ)
意味:遊び楽しむ。
Ⅲ 遮遏-遏める・・・しゃあつ-とど(める)、と(める)
意味:さえぎりとどめること。
当て字・熟字訓
Ⅰ 貫木・・・かんぬき
意味:閉じた門や戸を開かないように固定するための横木。
Ⅱ 池溝・・・うなて
意味:田や畑に水を引くみぞ。
Ⅲ 蚕繭草・・・さくらたで[植]
タデ科の多年草。
特別問題A~物理~
(1)
(a) 理想気体の状態方程式「pV=nRT」よりp0・2V0=nRT よってp0=nRT0/2V0
(b) 単原子分子の理想気体の内部エネルギーの式「U=3/2・nRT」より、求める内部エネルギーをU0として(a)の結果を用いると
U0=3/2・nRT0=3/2・2p0V0=3p0V0
(2)
(a) 条件よりp0・(2V0)5/3=p1・V05/3 よって、p1=25/3・p0
(b) (2)の状態における容器A内の気体の絶対温度をT1とする。状態方程式からT1=p1V0/nR・・・①が導ける。また、断熱変化であることから熱力学第一法則「ΔU=Q+W」ではW=ΔUである。
したがって、W=ΔU=3/2・nR(T1-T0)=3/2・nR(p1V0/nR-2p0V0/nR)=3/2・(p1-2p0)V0
(3)
(a) 自由膨張なので、内部エネルギーは0である。
(b) 容器A,Bの気体は同じ状態であるといえる。この時の圧力をp2する。また、内部エネルギー変化は0なので、絶対温度はT1といえる。
物質量は等しくともn/2となるから気体の状態方程式からp2V0=nRT1/2 ①式を代入してp2V0=nR/2・p1V0/nR
よってp2=p1/2
特別問題B~数学~
(1) lの方向ベクトルを(p,q,r)とおくと、a,bに垂直だからp+2q-2r=0・・・① 2p+q-r=0・・・②
大きさが1だからp2+q2+r2=1・・・③ ①、②からp=0、q=r
これを③に代入してq=r=±√2/2 ゆえに、lの方向ベクトルで大きさが1のものは(0,±√2/2,±√2/2)
(2) αは点A(1,2,-2)を通り、法線ベクトルaだから(x-1)+2(y-2)-2(z-2)=0
α:x+2y-2z=9・・・④ 同様に β:2x+y-z=6・・・⑤
④、⑤にz=0を代入して、l上の1点を求めるとx=1,y=4,z=0
よって、lの方程式はx=1、y-4=z (=tとおく)
このとき、l上の点PはP(1,t+4,t) よってOP2=1+(t+4)2+t2=2(t+2)2+9
この最小値が原点と直線lとの距離の平方だから、距離は3