そのため予定より早く公開しています。(解答は2/3を予定してます)
難易度はやさしめですが、とある問題には目を疑うかもしれない・・・w
(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。
1 政治主張だけで芝艾を決めつけるのは野暮である。
2 隣の部屋は試験中だ。啾譁することやめなさい。
3 米寿にもなって矍鑠翁な人だ。
4 筋トレをさぼって肥笨な体になってしまった。
5 袞竜の袖に隠れてやりたい放題やらかす。
6 橘蠹に侵されたちばなの木が枯れた。
7 今思えば日ソ不可侵条約はとても匱盟な条約だった。
8 牟利が祟って財産の半分を失う。
9 今ではT-falが茶竈の代わりとなっている。
10 各国の言筌の文化はやはりそれぞれで異なっている。
11 アロエを切り、尺蘖させることによってアロエを増やす。
12 矍鑠の対義語は老羸である。
13 管理人は薤白はあまり好きではない。
14 大学教授の識荊によってポスドクの地位を得る。
15 外国人を譏排することに罪悪感を持っていない。
16 球磨洋繭には、相手の匈臆を見ることができるという能力を持つ。
17 犬が啀啀をあげている時は狂犬病の疑いがある。
18 幼稚園児が摶泥しておままごとをしている。
19 一部の反原発派の浅謬は迷惑極まりない。
20 ただし原発推進派であってもすべてが淹允を唱えているわけではない。
21 この人はやはり道理に眛い人である。
22 やっと電球が皓る。
23 この厄介な上司は目の上の癭でしかないな。
24 その危険な事態は全世界に趙ぶ。
25 足が踉って全く落ち着かない。
26 彼は清国を馭べる人物である。
27 風邪をひいたので餬を作ってもらった。
28 萌やしはすぐに餒る。
29 恩返しとしてお金を少し班す。
30 鼻を穿るのはやめなさい。
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19,20は国字でかけ。
1 サイシンの憂いですが、この病をもってバイトをやめます。
2 試験会場前で馬鹿みたいにサエズるのはやめなさい。
3 谷水を踏まえて刈りしトクサかな。
4 彼女は酒にはまってイントウした生活を送るようになった。
5 管理人は高級シャーペンが多く、フミビツが3つほどある。
6 ムツゴトを通話でやりやがるなリア充死ね。
7 彼は取扱説明書をリュウランする癖がある。
8 とてもコントウで迅速な対応でした。
{
9 酒を飲みすぎてコントウしてしまう。
{
9 酒を飲みすぎてコントウしてしまう。
10 蔟から取り出した蚕の繭のカイジョはどれぐらい進みましたか?
{
11 天子はとてもカイジョな性格でみんなから崇拝されている。
{
11 天子はとてもカイジョな性格でみんなから崇拝されている。
12 この人は昔チンサツの罪をかけられている。
13 児ポ法は結局ザルホウで終わった法案であった。
14 とてもカイショウな広い部屋である。
{
15 横田基地から戦闘機がカイショウする
{
15 横田基地から戦闘機がカイショウする
16 大学院に行けば、管理人はとてもソウソツな状態になり、知人にHTML編集を依頼せざるを得なくなる。
17 鴬谷には俗にいうガイショウ、要するに売春婦が多いといわれる。
18 日本第一党は外国に対してケンカイな対応をすることを公約としている。
19 富士山のフモトで最終確認を行う。
20 滋賀県にはソマがわと言われる川がある。
(三)次の1~5の意味を的確に表す語を、下の「 」から選び、漢字で記せ。
1 アマゾン川のポロロッカのこと。
2 燃え残りと、はい。
3 世にまれなこと。希世。
4 唱えると災厄からまぬかれ願いがかなうという術。
5 そのことをする才能・力量などが不足していること。
「かいしょう・きゆ・こうせい・じくじゅ・じんかい・ひき・むのう」
(四)次の四字熟語について問1と問2に答えよ。
問1 次の四字熟語の1~10に入る適切な語を下の「 」から選び漢字二字で記せ。
ア 箪食( 1 )
イ 談天( 2 )
ウ 怨女( 3 )
エ 孤独( 4 )
オ 炊金( 5 )
カ ( 6 )思服
キ ( 7 )羨魚
ク ( 8 )大悟
ケ ( 9 )之臣
コ ( 10 )長蛇
「かんか・こうぜん・こうふ・こしょう・ごび・せきそう・せんぎょく・ちょうりゅう・ほうし・りんえん」
問2 次の11~15の解説・意味に当てはまる四字熟語を下の「 」から選び、その傍線部分だけの読みを平仮名で記せ。
11 無能のものが才能のあるように見せかけること。
12 書画や骨董、器物などを非常に愛好するたとえ。
13 恥辱を受けること。
14 事にあたって対応の仕方が適当でないこと。
15 国勢が振るわず、国家の運命が危ういこと。
「残杯冷炙・挙措失当・彫虫篆刻・濫竽充数・蘭亭殉葬・糶糴斂散・国歩艱難」
(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。
1 水馬
2 注連縄
3 白灯蛾
4 旗魚
5 山藤
6 海狸
7 青頭菌
8 剪刀
9 虎掌
10 白頭鳥
(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送り仮名に注意して)ひらがなで記せ。
1 挺然 - 挺んでる
2 尠疇 - 尠ない
3 狼跋 - 跋く
4 嶄絶 - 嶄しい
5 倍約 - 倍く
(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の「 」の中から選び、漢字で記せ。「 」の中の語は一度だけ使うこと。
1 露出
2 授与
3 逃走
4 健啖
5 劫末
6 落涙
7 絶筆
8 天性
9 被災
10 孤高
「いんぺい・かいびゃく・かくりん・こうちょう・さんだつ・しょうしょく・だほ・ひんしつ・りさい・りゅうてい」
(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。
1 トモンを過ぎて大嚼す。
2 磯のアワビの片思い。
3 ヒワの胡桃を抱える。
4 ホクシン其の所にいて、衆星これに共かう。
5 ボウを止むるは身を修むるに如くは莫し。
6 人のフンドシで相撲を取る。
7 青春はテラいではない。青春は一つの芸術である。
8 夏が過ぎてから森へキイチゴを獲りに行く。
9 六十のムシロ破り。
10 カンコ苔深くして鳥驚かず。
(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。
[一]
モゴルの女は一人で男子組合の会員の凡てに接する場合もあれば、或る特別の少数、或いは一人だけに限る場合もある。それは女の自由に任せられるのであって、組合の方で強制する訳には行かない。リメイは既婚者ギラ・コシサン一人だけを選んだ。男自慢の青年共の ア流眄も口説も、その他の微妙な挑発的手段も、彼女の心を惹くことが出来ない。
ギラ・コシサンにとって、今や世界は一変した。女房の暗雲のような重圧にも拘わらず、外には依然陽が輝き青空には白雲が美しく流れ樹々には小鳥がさえずっていることを、彼は十年この方始めて発見したように思った。
エビルの 1ケイガンが夫の顔色の変化を認めない訳がない。彼女は直ちに其の原因を突きとめた。一夜、徹底的に夫を糺弾した後、翌朝、男子組合のア・バイに向って出掛けた。夫を奪おうとした憎むべきリメイに断乎としてヘルリスを挑むべく、 イ海盤車に襲いかかる大蛸の様な猛烈さで、彼女はア・バイの中に 2チンニュウした。
所が、海盤車と思った相手は、意外なことに ウ痺れエイであった。一掴みと躍りかかった大蛸は エ忽ち手足を烈しく刺されて退却せねばならなかった。骨髄に徹する憎悪を右腕一つにこめて繰出したエビルの突きは二倍の力で撥ね返され、敵の横腹を 3ツネろうとする彼女の手首は造作なく捩じ上げられた。口惜しさに半ば泣きながら 4コンシンの力を以て体当りを試みたが、巧みに体を オ躱されて前にのめり、柱にいやという程額をぶっつけた。目が眩んで倒れる所へ相手が襲いかかって、瞬く間にエビルの着物は カ悉く 5ムシり去られた。
モゴルの女は一人で男子組合の会員の凡てに接する場合もあれば、或る特別の少数、或いは一人だけに限る場合もある。それは女の自由に任せられるのであって、組合の方で強制する訳には行かない。リメイは既婚者ギラ・コシサン一人だけを選んだ。男自慢の青年共の ア流眄も口説も、その他の微妙な挑発的手段も、彼女の心を惹くことが出来ない。
ギラ・コシサンにとって、今や世界は一変した。女房の暗雲のような重圧にも拘わらず、外には依然陽が輝き青空には白雲が美しく流れ樹々には小鳥がさえずっていることを、彼は十年この方始めて発見したように思った。
エビルの 1ケイガンが夫の顔色の変化を認めない訳がない。彼女は直ちに其の原因を突きとめた。一夜、徹底的に夫を糺弾した後、翌朝、男子組合のア・バイに向って出掛けた。夫を奪おうとした憎むべきリメイに断乎としてヘルリスを挑むべく、 イ海盤車に襲いかかる大蛸の様な猛烈さで、彼女はア・バイの中に 2チンニュウした。
所が、海盤車と思った相手は、意外なことに ウ痺れエイであった。一掴みと躍りかかった大蛸は エ忽ち手足を烈しく刺されて退却せねばならなかった。骨髄に徹する憎悪を右腕一つにこめて繰出したエビルの突きは二倍の力で撥ね返され、敵の横腹を 3ツネろうとする彼女の手首は造作なく捩じ上げられた。口惜しさに半ば泣きながら 4コンシンの力を以て体当りを試みたが、巧みに体を オ躱されて前にのめり、柱にいやという程額をぶっつけた。目が眩んで倒れる所へ相手が襲いかかって、瞬く間にエビルの着物は カ悉く 5ムシり去られた。
中略
ひょろ高い キ檳榔樹木立の下の敷石路をギラ・コシサンは、忍び足で灯の無い家に近附いた。妻に近附くのが、唯何となく怖かったのである。
猫のように闇中を見通す未開人の眼で彼がそうっと家の中を窺った時、彼は其処に一組の男女の姿を見付けた。男は誰か判らないが、女がエビルであることだけは間違いない。瞬間、ギラ・コシサンは、ほっと、助かった! という気がした。目前に見た事の意味よりも、いきなり妻に怒鳴りつけられる事から免れたことの方が彼にとって重大だったのである。次に彼は何か少し悲しい気がした。 6シットでも憤怒でもない。大しっと家のエビルに向ってしっとするなどとは到底考えられぬことだし、怒りなどという感情はいじけた此の男の中から疾うに 7マメツし去っていて今は少しの痕跡さえ見られない。彼は唯何かほんの少し寂しい気がしただけである。彼は又そっと足音を忍ばせて家から遠ざかった。
猫のように闇中を見通す未開人の眼で彼がそうっと家の中を窺った時、彼は其処に一組の男女の姿を見付けた。男は誰か判らないが、女がエビルであることだけは間違いない。瞬間、ギラ・コシサンは、ほっと、助かった! という気がした。目前に見た事の意味よりも、いきなり妻に怒鳴りつけられる事から免れたことの方が彼にとって重大だったのである。次に彼は何か少し悲しい気がした。 6シットでも憤怒でもない。大しっと家のエビルに向ってしっとするなどとは到底考えられぬことだし、怒りなどという感情はいじけた此の男の中から疾うに 7マメツし去っていて今は少しの痕跡さえ見られない。彼は唯何かほんの少し寂しい気がしただけである。彼は又そっと足音を忍ばせて家から遠ざかった。
出典:南島譚 夫婦
著者:中島敦
著者:中島敦
[二]
呼べど ク号べど、宮は返らず、老婢は居らず、貫一は阿修羅の如く憤りて起ちしが、又 ケ仆れぬ。仆れしを漸く起回りて、忙々く四下あたりみまはせど、はや宮の影は在らず。その歩々に委せし血は コ苧環の糸を曳きたるやうに長く連りて、畳より縁に、縁より庭に、庭より外に何処まで、彼は重傷を負ひて行くならん。
磐石を曳くより苦く貫一は膝の疼痛いたみを怺こらへ怺へて、とにもかくにも塀外によろぼひ出づれば、宮は未いまだ遠くも行かず、有明の月冷かに夜は水の若く白みて、ほのぼのと狭霧罩めたる大路の寂として物の影無き辺あたりを、唯独 8オボツカなげに走れるなり。
「宮! 待て!」
呼べば 9コダマは返せども、雲は 10ユウにして彼は応こたへず。歯咬みを作して貫一は後を追ひぬ。
磐石を曳くより苦く貫一は膝の疼痛いたみを怺こらへ怺へて、とにもかくにも塀外によろぼひ出づれば、宮は未いまだ遠くも行かず、有明の月冷かに夜は水の若く白みて、ほのぼのと狭霧罩めたる大路の寂として物の影無き辺あたりを、唯独 8オボツカなげに走れるなり。
「宮! 待て!」
呼べば 9コダマは返せども、雲は 10ユウにして彼は応こたへず。歯咬みを作して貫一は後を追ひぬ。
出典:金色夜叉
著者:尾崎紅葉
著者:尾崎紅葉